高尿酸血症(痛風)とは
尿酸は水分に溶けにくい性質で、血液中では尿酸塩として存在しています。この尿酸塩が多くなり過ぎる状態が高尿酸血症で、これにより針状の尿酸塩の結晶ができていきます。針状の結晶が体のあちこちに溜まっていき、足の親指の付け根までいくと赤く腫れて激しい痛みを引き起こすようになるのが痛風です。通常は耐え難い痛みで来院する患者様がほとんどですが、さらに放置すると腎臓障害などを引き起こすこともあります。
プリン体の摂取を控える
痛風(高尿酸血症)を防ぐには、尿酸の元となるプリン体の摂取を控える必要があります。プリン体とは、毎日の新陳代謝で新しくつくり変えられる(体の)細胞の核から生成される物質で、レバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなど一部の魚介類に多く含まれています。このほか、アルコール飲料には、尿酸値を上昇させる作用がありますので、節酒するなどの注意が必要です。
食事療法で尿酸値を下げる
治療では、まず尿酸値を下げることが重要です。それには食事療法として、プリン体を多く含む食品の摂取を控えめにし、バランスの良い食事を摂ることに努めます。さらに、禁酒および節酒にも努めます。
また、食事療法と同時に運動療法も行い、肥満の解消も目指します。これらの療法以外にも場合によっては、尿酸の生成を抑制する薬や、尿酸の排泄を促す薬などが処方されます。薬は医師の指示通りに服用してください。
なお尿酸値は、7.0mg/dL以下を目標にゆっくりと下げていき、数値が下がったら、それを維持できるようにしてください。